千葉氏が氏神・軍神として妙見を信仰したことはよく知られています。千葉氏は妙見の姿として中国の道教における北方の神・玄武とされる「真武神」の図像を受容しました。このような動きは、千葉氏が宋の文化を受容していたことの表れと考えられます。
一方、猪鼻城跡をはじめとして、各地の千葉氏関係史跡では、中国製の青磁・白磁といった貿易陶磁が多く出土しています。これらはステイタス・シンボル、威信財として、千葉氏の権威や権力を示すものでした。
本公開講座では、千葉氏や房総の諸勢力が「唐物文化」を持ち、中世の房総が「東国の都」鎌倉はもちろんのこと、京都、九州、さらに中国といった東アジアとも関係を有していたことに注目し、千葉氏は下総の地に活動範囲が制限された「閉ざされた存在」ではなかったことや、千葉が「陸と海との結節点」としての地であったことを明らかにしていきます。
これにより千葉氏がたどった歴史を、房総半島を超えて東アジア世界と連動した広い視野から眺めることで、市民とともに同氏の歴史と本市における意義を考え共有していくとともに、間近に迫った「千葉開府900年」に向け、市民の本市の地域資源である千葉氏への興味関心を深化させることで、本市都市アイデンティティの確立に資するものとします。
1 主催等
(1)主 催:千葉市・千葉大学・千葉市教育委員会(予定)
(2)後 援:千葉日報社(予定)
2 実施日時
令和5年12月9日(土) 13:00~16:10
3 会場
千葉大学西千葉キャンパスけやき会館大ホール(千葉市稲毛区弥生町1−33)
4 講座概要
(1)講演1
ア 演題
「千葉妙見と真武神」
イ 講師
濱名 徳順氏 (仏像研究家、茂原市史編さん委員)
(2)講演2
ア 演題
「千葉氏と鎌倉御家人の唐物」
イ 講師
小野 正敏氏(国立歴史民俗博物館名誉教授・人間文化機構理事)
(3)クロストーク・質疑応答
ア 進行
山田 賢氏(千葉大学副学長)、濱名 徳順氏、小野 正敏氏
5 定員
200人(申込者多数の場合は抽選)
6 申込方法
電子申請又は往復はがきでお申し込みください。なお、お申し込み時にいただいた個人情報は
本講座以外には使用いたしません。
(1)電子申請
必要事項をご記入の上、令和5年11月1日(水曜日)から同年11月17日(金曜日)の間に
お申し込みください。
(2)往復はがき
以下の内容(必須)をご記入の上、令和5年11月1日(水曜日)から同年11月17日(金曜日)
の間に当館「必着」でご郵送ください。
ア 往復用はがき期先事項
講座名、申込者氏名(フリガナ)、郵便番号、住所、年齢、電話番号、返信用の宛先